ノブ(NOV)は皮膚科で勧められることも多い、低刺激な化粧品を作っているメーカーです。その中でもノブⅡのモイスチュアクリームは、肌が特に敏感な人向けに作られた保湿クリームです。
ノブⅡモイスチュアクリームの成分
商品の特性を理解するために成分を見てみましょう。
その他の成分:水、BG、スクワラン、イソステアリン酸2-ヘキシルデシル、ベヘニルアルコール、硬化油、ミツロウ、親油型モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、海水乾燥物、パーム核油、パーム油、メチルパラベン
一目でわかるように、極めてシンプルな構成になっています。全成分表示がこれほど短い保湿クリームも珍しいです。
「スクワラン」「イソステアリン酸2-ヘキシルデシル」「ベヘニルアルコール」などの安全性の高い油分をベースに、保湿剤は「BG」のみというシンプルさです。
有効成分として「アラントイン」と「グリチルリチン酸2K」を配合しています。いずれも消炎作用のある成分で、肌荒れを防止する効果があります。敏感肌用化粧品にはお馴染みの成分です。
安全性の高い油剤、超シンプルな保湿剤、皮膚刺激の少ない乳化剤、そして消炎剤という、敏感肌用の化粧品として必要最低限のスペックになっています。
ノブⅡモイスチュアクリームの特徴
肌への優しさにとことんこだわった処方になっており、一般向けの保湿クリームが使えないという人のための商品と言えます。
その代わり、保湿クリームとしては必要最低限の性能しか備えていないため、ほとんどの人にとっては物足りなさを感じさせる内容でもあります。
最低限のシンプルな成分
ノブⅡのモイスチュアクリームは可能な限りシンプルな成分で構成されています。敏感肌の人には何が刺激になるかわかりませんから、成分のシンプルさはそのまま安全性の高さに繋がります。ハズレを引き当てる可能性が低くなるわけです。
原料の精製度にもこだわった商品
もともと化粧品にはグレードの高い原料しか使われませんが、このクリームには特に精製度の高い原料が使用されているようです。敏感肌の人だとごくわずかな不純物にも過敏に反応してしまうことがあるため、これは嬉しい配慮と言えます。
機能性はあまり高くない
ノブⅡのモイスチュアクリームは最低限度のスペックしか備えていません。というよりも、最低限のスペックしか持たせないことによって、可能な限りの低刺激仕様を実現していると言うべきでしょう。
こってりしているが伸びの良いクリーム
これほどの低刺激仕様ですが、伸びの良いクリームでつけ心地は悪くありません。油分をしっかり含んでいるタイプのクリームなので、肌を薄く皮膜して乾燥から優しく保護してくれます。
ノブⅡモイスチュアクリームの総評
ノブⅡモイスチュアクリームは、最低限の仕事しかしない代わりに、最低限の刺激しか与えない、そういうコンセプトの商品になっています。
とある口コミサイトで「お粥」と表現している方がいましたが、ノブⅡのモイスチュアクリームを表現する言葉としてこれ以上のものはないように思えます。
体が弱っているときに栄養満点の食事を避けて消化の良いお粥を食べるように、肌が極度に弱っているときに高機能なものを避けて安全性最優先のクリームを使う、そういったときに出てくる選択肢の一つです。
ただ、性能に対してコスパが良いとは言えないことも事実ですので、ここまでのレス処方である必要があるのかどうかは肌の状態と相談した上で判断するべきでしょう。もっとコスパが良くて高機能な敏感肌用クリームもたくさんありますからね。
他の選択肢は?
この記事で紹介したのはノブ「Ⅱ」のクリームですが、ノブ「Ⅲ」のクリームになるともう少し機能性を重視したものになります。敏感肌の人でもそこまで重度でなければ、性能の良いノブⅢの方を使った方がいいでしょう。
また、同系統の保湿クリームとしてはサッポーのエスカバーなどもあります。こちらも低刺激なクリームでありながら、機能性の高いものになっているので敏感肌の人にはおすすめできる商品です。