ニベアの青缶やニベアソフトなどを使ってメイク落としをするというクレンジング方法があります。
これに対して、
「肌に優しいと言われているけど、本当に肌にいいの?大丈夫?」
と半信半疑な人もいるでしょう。
この記事では、ニベアなどの保湿クリームを使ったクレンジングは本当に肌に良いのか?という話をしていこうと思います。
結論を先に述べておくと、
- やっぱり保湿クリームはクレンジングには向かない
- それよりもっと良い方法がある
の2点になります。
一言で言うと、“餅は餅屋”というお話です──。
※ニベアクリームやニベアソフトを使うのがもっとも一般的なようなので、この記事ではニベアを使うことを前提に話をしますが、他の保湿クリームでも事情は同じだと思ってください。
ニベアクリームでクレンジングはおすすめできない
管理人としては、ニベアなどの保湿クリームでクレンジングをするのはおすすめできません。
その理由としては、
- メイク落ちが悪い
- 洗い流すのがとても大変
- 保湿クリームでメイクを落とすことにプラスの効果はない
などが挙げられます。
頑張ればニベアクリームでもメイクを落とすことは可能ですが、メイクとの馴染みが悪く、よほど軽めのメイクでないとなかなか落ちません。
また、ニベアクリームは肌に定着するようにできているので、洗い流すのも一苦労です。クレンジング後は肌がベトベトになりますし、洗顔料を使ってもキレイに落ちません。
結果的に、どうしても肌を擦りがちになり、かえって肌にダメージを与えてしまいます。
なんとな~く「保湿クリームでクレンジングをすると保湿効果があるのでは?」と期待してしまいますが、実際には、洗い流してしまうので効果がありません。
もちろん、多少のクリームはすすぎ損ねて肌に残りますが、それなら普通にクレンジングしてからニベアを塗っても同じことですね。
メイク落ちも悪い、使い勝手も悪い、なのに特にメリットがない──ニベアがクレンジングに向いているとは到底言えません。
そして何よりも、ニベアを使ったクレンジングをおすすめしない最大の理由は、
他にもっと良い選択肢があるからです。
洗浄剤不使用のクレンジングクリームを使えばいいのだ!
ニベアなどの保湿クリームでクレンジングをするという発想の背景には、「洗浄剤(界面活性剤)の入ったクレンジングクリームを使いたくない」という気持ちがあるのだと思います。
市販のクレンジングクリームの大半は、クリームに界面活性剤を混ぜて洗浄力を持たせたものです。言ってしまえば「洗剤入りクリーム」なのですね。
これがちょっと肌に悪いわけです。最近は界面活性剤もマイルドになってきているとはいえ、肌の乾燥を招きやすく、できれば使いたくないことは事実です。
しかし、かといって、ニベアなどの保湿クリームがクレンジングに向いていないことはすでに述べたとおりです。
では、どうすればいいのか?
洗浄剤が入っていないタイプのクレンジングクリームを使えば良いのです。
市販のクレンジングクリームの大半は「洗浄クリーム」になっていますが、数は少ないものの、洗浄力を持たせていないタイプのクレンジングクリームもちゃんと存在します。
いちばん有名なのは、ポンズのふきとるコールドクリームですね。
資生堂のドルックスのクレンジングクリームなんかもそうです。こちらも拭き取り専用のタイプになります。
それから、サッポーのクレンジングクリームもそうです。
この辺りのクリームは、クレンジングクリームという名前であっても、クリーム自体に洗浄力がありません。いわば「ただのクリーム」なので、肌に残っても大丈夫なタイプになります(あまり肌に残しすぎるのは推奨しませんが)。
ポンズやドルックスは成分の大部分がミネラルオイルなので、それこそ、ニベアクリームをクレンジング専用に作り変えたようなクリームになっています。値段的にも同じようなものですね。
サッポーはもう少し成分に凝っていて、メイク馴染みや流しやすさを向上させています(その分お高いですが)。こちらは拭き取らなくてもW洗顔をすればOKなので楽ちんです。管理人もクレンジングはずっとサッポーを使っています。
いずれの商品にしても、成分的には保湿クリームの仲間であり、ニベアクリームでクレンジングをするのと同じくらい肌に優しいです。メイクもしっかり落ちますよ。
ニベアなどの保湿クリームがクレンジングクリームの代わりにはならない理由
ここまでくると今度は逆に、「成分的に同じようなものなら、別にニベアクリームでもいいんじゃ…?」という疑問がわいてくるかもしれませんね。
でも、やっぱりダメなんです。代わりにはなりません。
というのも、クレンジング用に作られたクリームにはある仕掛けが施されているからです。
その仕掛けとは、クリーム中の水分と油分がギリギリのバランスになっていて、クレンジング開始からしばらくすると「オイル化」するというものです。
使ったことがある人ならわかると思いますが、クレンジングクリームには「クリームがふっと軽くなる」瞬間があります。クリームが透明になり、オイルのようなテクスチャーに変わります。
俗に「オイル化」「乳化」などと呼ばれている現象です。専門的には「転相」と言います。
クレンジングクリームは「オイル化」することによって油性のメイク料とよく馴染むようにできています。例えば、間違ってオイル化する前に洗い流したらメイクが上手く落ちませんね。
そして、ニベアなどの保湿クリームにはこの「オイル化」がありません(もしくは、あってもタイミングよく変化しない)。だから、メイクがよく落ちないのです。
ニベアクリームはクレンジング力の高いミネラルオイルをたっぷり含んでいます。にも関わらず、ニベアでメイクがなかなか落ちないのには、こういった事情があるのです。
やはり保湿クリームとクレンジングクリームは別物であると考えた方がいいでしょう。
まとめ
以上、ニベアクリームでクレンジングをするのはおすすめできないよ!そして、もっと良い方法があるよ!という話でした。
ニベアはあくまでも保湿クリームであり、わざわざクレンジングに使うようなものではないと思います。
もちろん、現在すでにニベアでメイク落としをしていて上手くいっている人は、そのまま継続して大丈夫だと思いますよ!メイク落ちと使い勝手が悪いというだけで、別に肌に悪いという話ではありませんので…。
ただ、これからやってみようかな?と思っていた人には、やはり記事内で挙げたようなクレンジング専用のクリームの方を使うことをおすすめします。