乾燥肌の改善に欠かせない保湿のケア。その中心を担うアイテムが保湿クリームです。
乾燥肌の人ならできるだけ保湿力の高いクリームを選びたいところですが、
「たくさんありすぎてどれがいいのかさっぱりわからん!」
という方も少なくないと思います。
そこでこの記事では、コスメが大好きで成分にもそれなりに詳しい管理人が、乾燥肌の人に自信を持っておすすめできる保湿クリームを紹介していきます!
その際、単に「あれがいい、これもいい」と列挙するのではなく、できるだけ商品ごとの「個性の違い」がわかるように紹介していこうと思います。
ぜひ保湿クリームを選ぶときの参考にしてみてくださいね!
おすすめ1:セラミド配合の保湿クリーム
保湿力の高いクリームを選ぼうと思ったら、セラミドを配合しているクリームが第一候補になります。
「セラミド」は肌にもともと存在していて、肌のバリア機能(水分の蒸発を防いで保持する働き)の要となっている成分です。
セラミドは肌のバリア機能を直接的に補強することができる唯一の成分です。これは、セラミドが肌のバリア成分そのものだからこそ可能なことであり、その効果は他の保湿成分の比ではありません。それゆえ、セラミドはよく「最強の保湿成分」と表現されます。
セラミドを塗っても、他の保湿成分のような「肌が潤った!」という感覚はあまりありません。代わりに、肌がもっちりと膨らんだような感じになります。これは普通の保湿剤が肌の表面で水分の膜を作るのに対し、セラミドは角層内でスポンジのように水分と油分を抱え持つためです。
乾燥によってスカスカになった肌にとって、もっとも効果が期待できる成分であることは間違いありません。実際、数々の臨床実験でセラミドの塗布によって乾燥肌が大幅に改善したという報告がなされています。
特に「皮脂はちゃんと出ているのに肌が乾燥する」というインナードライの人は、角層内にあるセラミドが不足していることが主たる原因ですので、そこをピンポイントで補うことができるクリームは高い効果が期待できます。
小林製薬 ヒフミド エッセンスクリーム 【オススメ!】
「セラミドの効果を体感してみたい!」という人には迷わずヒフミドをおすすめします。「油分が少なくても、保湿力の高いクリームがほしい」という人にも。
ヒフミドクリームの特徴は、なんといっても「ヒト型セラミド」を4%配合していることです。これ、ものすごい高濃度配合です。
セラミドの効果を実感するためには、配合量がもっとも重要です。というのも、セラミドは原価が非常に高いので、市販のセラミド化粧品の大半が超微量配合(0.1%もあれば多い方)になっています。ヒフミドの4%というのは、文字通り“桁違い”の配合量なのです。
また、ヒフミドには「セラミド1・2・3」と3種類のセラミドが配合されています。セラミドは1種類だけ配合するよりも、複数の種類を組み合わせた方が効果が高くなるので、この点でもパーフェクトな処方になっています。
セラミドを補うという点において、ヒフミドに匹敵する商品は他にありません。慢性的な乾燥肌に悩んでいる人であれば、絶対に一度は使ってみる価値のある保湿クリームだと思います。
基本はセラミドを補うことに特化したクリームですが、もとは医療用に開発された高保湿成分「リピジュア」を配合するなど、保湿力の高さは折り紙付きです。「アルコールフリー・無香料・無着色料」の低刺激設計になっているのも嬉しいところ。
小林製薬の「ヒフミド」シリーズは、人気・内容ともにセラミド化粧品界の“王者”とも言える存在です(クリームと化粧水が特に良い)。ラインで試せるトライアルセットが公式にあるので、ぜひ一度自分の肌でセラミドを体験してみてください。
エトヴォス モイスチャライジングクリーム
「こってり系のクリームで、セラミドをしっかり配合しているもの」という人にはエトヴォスのクリームがおすすめです。
エトヴォスの保湿クリームは、5種類のヒト型セラミド(セラミド1,2,3,5,6Ⅱ)をバランスよく配合しています。さすがにセラミドの配合量ではヒフミドに敵いませんが、代わりにオイル成分の方がリッチな構成になっています。
メインで使われているのは、保護力の高い「シア脂(シアバター)」です。
シア脂は約40%がオレイン酸でできており、ほぼ皮脂と同じ比率です。そのため肌なじみが非常に良く、そのまま肌に塗る人もいるくらいです。肌を柔軟にする作用もあります。
なお、温度が低いとクリームが硬くなるので、手のひらで温めてから塗るようにしましょう(シアバターは「バター」と呼ばれるように、体温でとろけて馴染むタイプのオイル成分です)。
※皮脂不足の人には嬉しいオレイン酸ですが、皮脂の分泌量が多いニキビ肌の人や脂漏性皮膚炎の人にはおすすめできません。
花王キュレル 潤浸保湿フェイスクリーム
「ドラッグストアで買えて、セラミドに近い効果を得られるものはないの?」という人にはキュレルがおすすめです。
キュレルのフェイスクリームには「疑似セラミド」が配合されています。「疑似セラミド」は肌にあるセラミドと同じものではありませんが、肌に塗ったときに同じような働き方をする成分のことです。
「ヒト型セラミド」に比べると効果は低いと言われていますが、原価を抑えられる分、配合量を多くすることができるのが利点です。
ドラッグストアにあるような低価格帯の商品だと、ヒト型が入っていても超超超微量の配合にならざるを得ません。それならば、疑似セラミドであってもしっかり配合している商品の方が効果が期待できる、というわけです。
ただ、キュレルは油分が少なくシリコンベースなので、保湿の持続力はちょっと頼りないかな?とも思います。乾燥の度合いがひどい場合は、上からバームやワセリンなどを薄く塗って油分を補うようにしましょう。
おすすめ2:しっとり感が長続きする保湿クリーム
「とにかく一日中しっとりするクリームがほしい!」
「しっとり感が長続きする=保湿の持続力が高い」クリームがほしいなら、油分をしっかり配合しているクリームを選ぶことになります。
保湿クリームには、
・油分の多い「こってり系」
・水分の多い「さっぱり系」
がありますが、両者では保湿力(特に持続力)にかなりの開きがあります。
さっぱり系のクリームはみずみずしくてつけ心地が軽いですし、水分を多く含むので塗ってからしばらくはとても潤います。
反面、水分は少しずつ蒸発していくので、しっとり感があまり持続せず、ふと気がつくと「あれ…?肌がもうカサカサになってる…」という商品が多くなります。
油分が多いクリームはべたつきやすい傾向があるのは事実ですが、オイルにも様々な種類があり、べたつきが少なくて感触の良いものもたくさんあります。まあ、スクワラン・オリーブオイル・シア脂など高価なものが多いですけどね…。
保湿力の低下している乾燥肌には手厚い保護が必要です。特に空気が乾燥している季節は、できるだけ油分をしっかり配合してある保湿クリームを選ぶようにしましょう。
【注意!】ただし、皮脂の分泌が盛んでニキビがすぐにできるという方(若い人に多い)や、脂漏性皮膚炎の症状が出ている方には、このグループの保湿クリームはおすすめできません。そういった人は、油分が少なめでも高い保湿力が実現できるセラミド配合のクリームを使いましょう。
サッポー モイスチュアクリーム(中油性クリーム)【オススメ!】
「つけていて心地よく、しっとり感が長続きする保湿クリームは?」と聞かれたら、サッポーの保湿クリームを最初に挙げます。個人的に、オイルリッチなクリームの良さをはじめて教えられた商品です。
スクワランを中心に、オリーブ油・ミツロウ・ホホバ油などを含む10種類のオイルを贅沢に使っています。上質なオイルをぎゅっと凝縮して作られたような保湿クリームです。
油分多めのクリームですが、肌なじみや感触の良いオイルばかりが使われているので、安い化粧品にありがちなべたつきはありません。それどころか「軽さ」まで感じさせるつけ心地です。
さすがにちょっとお高いですが、1回の使用量がほんの少量(真珠粒大)なので、見た目ほどコスパは悪くありません。成分の約半分がオイルですから、そのへんのクリームと同じ感覚でつけるとむしろ塗りすぎになります。
肌につけるととろけるように肌に馴染み、まるで上質なオイルを数滴垂らした後のようなしっとり肌になります。いや、単一オイルではここまで複雑な味は出せませんね。特性の異なる10種類のオイルを絶妙に組み合わせているからこその感触です。
うっすらと塗るだけでしっとり感が翌朝まで持続します。肌を柔軟にする効果も高く、肌がもちもちになります。
松岡油脂 肌をうるおす保湿クリーム
「低価格帯でリッチなオイル構成の保湿クリームはないの?」という方にはこちらをおすすめします。
こちらもかなり「こってり系」の保湿クリームです。スクワランをメインに、シア脂なども使われており、油脂成分にこだわったクリームになっています。べたつきが少なく、しっとり感が長くつづきます。
価格の割にリッチなオイル構成になっており、この価格帯でこの成分はかなり優秀なクリームだと思います。一応、セラミドも成分表の中にありますが、このお値段ですのでその点には期待しないようにしましょう。
※大豆系の成分が多数使われているので、大豆アレルギーの人にはおすすめできません。
ニベアクリーム
「プチプラで保湿力が高いものは?」と聞かれたら、定番ですがニベアクリームをおすすめします。
ニベアクリームもかなり油分多めの保湿クリームです。超プチプラ商品ですが、保湿力は市販のクリームの中でもけっして低いほうではありません。
ただ、感触の良い高価なオイルは当然メインで使われておらず、ミネラルオイル(&ワセリン)ベースになります。肌との馴染みが悪く、ベタベタするのが難点です。
とはいえ、「コスパ最強」という点は疑いようがありません。化粧品にお金をかけたくない人や、クリームのべたつきがあまり気にならない人であれば、ニベアは十分実用に足るクリームだと思います。
おすすめ3:「乾燥肌で敏感肌」の人のための保湿クリーム
「商品によっては肌がヒリヒリすることがある…」
「化粧品にかぶれやすい」
乾燥肌は「敏感肌の一歩手前」の状態です。肌が乾燥するとバリア機能が低下するため、刺激に対して敏感になります。
スカスカになった肌バリアの隙間から化粧品の成分が侵入すると、ピリピリ・ヒリヒリするような刺激を覚えたり、肌に痒みや赤みが出ることがあります。
肌の乾燥がひどくなってくると、肉眼ではわからないレベルの軽微な炎症を肌が起こしていることも多いです。肌荒れを繰り返してるような人が低刺激な化粧品に変えてみたら、肌の調子が安定して肌荒れを起こさなくなった、なんて話はたくさんあります。
肌に過敏さがある場合は、とにかく安全第一でクリームを選びましょう。
ここでは「乾燥肌で敏感肌」の人でも安心して使うことができ、なおかつ保湿力の高さも兼ね備えているタイプの保湿クリームを取り上げます。
※以下の商品はすべて「アルコールフリー・無香料・無着色料」です。
ノブ Ⅲ モイスチュアクリーム 【オススメ!】
「安心して使えて、保湿力の高いクリームは?」という人に、真っ先におすすめしたいのがノブⅢの保湿クリームです。
ノブは化粧品にかぶれた人が皮膚科で勧められることがあるくらいで、敏感肌用の中でもトップクラスに低刺激なクリームです。信頼感は申し分ありません。
感触が良くてカバー力の高いスクワランがメインで使われています。各種保湿成分に加え、ヒト型セラミド(セラミド3)も配合されており、保湿力の底上げがされています。
有効成分として、炎症を落ち着かせて肌荒れを予防する成分(消炎剤)が配合されています。敏感肌向け化粧品ではお馴染みのものですが、肌荒れを繰り返す不安定な肌にはありがたい成分です。
肌に良いものをシンプルに詰め込んだような保湿クリームになっていて、尖ったところはありません。化粧品の成分に敏感な肌でも安心して使うことができます。
油分の量も多すぎず少なすぎずで、こってりとさっぱりの中間くらいの使用感です。何の刺激も感じない優しい肌当たりですが、保湿力はかなり高く、しっとり感が長く続きますよ。
※ラインで全商品を試せるトライアルセットがあります。ノブⅢシリーズは、どの商品も低刺激性と保湿力の高さを両立させているので、「乾燥肌で敏感肌」という人であれば試しておいて損はないシリーズです。
サッポー エスカバー(敏感肌用クリーム)
「もう少し安いので!」という人にはサッポーのエスカバーをおすすめします。上でサッポーの「モイスチュアクリーム」を挙げましたが、こちらは敏感肌用にカスタマイズされたクリームになります。
リッチな油分構成になっている点は変わりませんが、①肌に侵入しにくい、②酸化しにくい、オイルが選ばれていて、肌を刺激しないように工夫されています。
わざと肌に染みこまないように作ってあるので、上で挙げたモイスチュアクリームに比べると肌との馴染みは若干劣ります。しかし、肌が荒れてバリアに隙間ができているときには、「肌をやさしくカバーするだけ」という不干渉さがベストなのです。
使用感はこってりとさっぱりの中間です。もちろん、安いクリームのようなべたつきはありません。乾燥した空気から肌がしっかり守られているのがわかるクリームです。
※公式に『敏感肌脱出プログラム』という、クリーム・日焼け止め・クレンジングのお得なセットがあります。初回限定ですが、3点ともとても肌に優しい商品なので肌が弱い人はぜひ(クレンジングは私がずっと愛用しているものです)。
持田ヘルスケア コラージュBKクリーム
「加齢とともに敏感&乾燥肌になってきた…」という人におすすめしたいのが、コラージュB.K.AGEの保湿クリームです。コラージュは昔からある敏感肌向けラインですね。
B.K.AGEのコンセプトは「B=敏感」「K=乾燥」「AGE=年齢肌」です。加齢による肌機能の低下によって、乾燥しやすく刺激に敏感になった肌をターゲットにしています。
スクワランがメインで、他にはワセリンやホホバ油など安全性の高い油分が使われています。また、ヒト型セラミド(セラミド2)・天然セラミド・アミノセラミドの3種類のセラミドを配合しており、保湿力も高いです。
有効成分として、肌荒れ予防効果のある「トラネキサム酸」が配合されています。肌の炎症を落ち着かせてゆらぎやすい肌をフォローする成分ですね。
年齢とともに肌に不足していく「油分・保湿成分・セラミド」を、バランスよく補うことができる保湿クリームです。ラインで試せるトライアルセットがあるので、肌に衰えを感じてきた人はぜひ試してみてください。
まとめ
以上、カタログ形式で乾燥肌の人におすすめの保湿クリームを紹介しました!
いずれも管理人自身が使ったことがあり、自信を持っておすすめできる商品です。
なお、トライアルが存在する商品にはリンクを載せておきました。
私は化粧品を選ぶときに「肌への優しさ」を最優先しているので、この記事で紹介したのは市販の中でも刺激の少ない商品ばかりです。とはいえ、化粧品には相性がありますので、すべての人の肌に絶対に合うと断言することはできません。
プチプラならまだしも、現品を買っておいて使えなかったら悲しいことになりますから、まずはトライアルから試してみてくださいね。