原因不明の乾燥肌に悩まされていませんか?
乾燥肌は肌が荒れると最初に出る症状なので、原因を細かいものまで挙げだしたらキリがありません。
とはいえ、一般的なレベルで言えば乾燥肌を生み出している原因にはお決まりのパターンがあります。
この記事では主要な乾燥肌の原因を列挙しています。一つずつチェックしていき、間違ったスキンケアをしていないかどうか確認してみてください。
乾燥肌の原因はいろいろ
乾燥肌には必ず原因があります。
その原因が体質的なものであることもありますが、たいていの場合は間違ったスキンケアによって作られた「乾燥肌」です。
そのような後天的な乾燥肌は原因となっているものを取り除けば必ず解消します。
とはいえ、乾燥は肌が荒れたときに最初に出る症状であり、その原因となると実に様々なものが考えられます。
乾燥肌を予防・改善するためには「何が乾燥肌の原因になるのか?」を把握し、自分のしているスキンケアが当てはまっていないかどうかを確認することが大切です。
そこで今回は、乾燥肌の原因をできるだけ網羅的に取り上げた上で、その危険度や内容に応じて3段階に分類しました。
危険度A=乾燥肌に知らず知らずのうちに近づいていく原因
危険度B=乾燥肌を助長しかねない原因
その他=スキンケア以外の原因
分類はあくまでも目安に過ぎませんが、できるだけ危険度の高いものから改善していくようにすると、効果が早く現れると思います。
それでは、以下で危険度の高い原因群から一つずつ見ていきましょう。
危険度S:乾燥肌に直結するレベルの原因
以下は「乾燥肌にならない方が不思議」というレベルの原因群です。
- 強すぎるクレンジング剤の使用
- 洗いすぎの洗顔
- 角質ケア
- 紫外線
- 皮膚炎
なぜこれらの危険度がもっとも高いかというと、上に挙げた原因は肌バリアを破壊して肌の保湿システムそのものを損なってしまうからです。
肌が本当に乾燥するようになるのは「水分を失ったとき」ではなく「肌バリアが破壊されたとき」です。
肌バリアは①角質細胞・②細胞間脂質・③NMF・④皮脂で構成されています。これらを必要以上に奪うような行為をすると、肌が水分を抱えておく能力そのものが低下します。
一時的に水分を失っただけなら肌を濡らせば元に戻りますが、肌バリアが損なわれると化粧品などで水分や保湿剤を与えても元には戻りません。コップの中の水が減ったのではなく、コップ自体が小さくなってしまったのです。
元の保湿力まで回復するためには、肌自身の新陳代謝の働きによってバリア層が再生されるのを待つしかなく、それには数週間の時間がかかります。
危険度Sの原因群の中にもし一つでも当てはまるものがあれば、まずはその点を最優先に改善してください。
原因1)強すぎるクレンジング剤の使用
強すぎるクレンジング剤の使用は乾燥肌の原因ナンバーワンです。
落ちにくいはずのメイクをするする溶かすクレンジング剤──。実は、肌の持つ保湿成分もするすると溶かし出してくれます。
クレンジング剤の主成分は、界面活性剤。油性のメイクが一瞬で落ちるほど強力です。肌を乾燥から守る細胞間脂質、NMFもひとふきで落ちてしまいます。
宇津木龍一『化粧品を使わず美肌になる!』p50
生まれつき肌が丈夫な人でもなければ、クレンジング剤を使えば肌が乾燥するのは当たり前だと思いましょう。
みんなが使っている物だから大丈夫だと思ったら大間違いで、女性の4人に3人は乾燥肌の持ち主なのです。原因のすべてをクレンジング剤に負わせるわけにはいかないにしても、最大の原因であることは間違いありません。
特に、クレンジングオイルは極端に落ちにくいメイクを落とすためのものです。メイクが簡単に落ちて楽だからといって常用すれば乾燥肌を招きます。
最善を言えば、メイク自体をやめることです。それが無理な場合は、洗浄成分として合成界面活性剤を使用していない純粋なクリームでクレンジングをするようにしましょう。それだけで乾燥肌が治ることも少なくありません。
原因2)洗いすぎの洗顔
洗いすぎの洗顔はクレンジングに次ぐ乾燥肌の原因ナンバー2です。
「洗いすぎ」とは具体的には以下のような洗顔を指します。
- 肌を擦っている
- 洗顔料が肌に触れる時間が30秒を超えている
- 温かすぎるお湯を使っている
- すすぎにシャワーを直接顔に当てている
- 1日に3回以上洗顔をしている
今時ゴシゴシ擦って洗っている人は少ないと思いますが、洗顔料の泡をつけた状態だとほんの少しの摩擦でも肌はダメージを受けます。
また、洗顔時間も重要なポイントです。「洗顔時間の長さ=肌の乾燥具合」と言っても過言ではありません。重要でありながら盲点になりやすい部分なので気をつけましょう。
いちばん意識してほしいのは洗顔時間です。洗顔料との接触を最小限にすることに加え、洗顔時間を短くすることで必要以上に肌を擦ったりする失敗も減ります。慣れるまでは「1,2,3……」と心の中で数えながら洗顔をし、20秒以内に収まるように工夫しましょう。洗顔時間の長さ一つで洗顔後の肌の乾燥具合はまるで違ってきます。
原因3)角質ケア
角質ケアとは、肌表面にある角質を除去するタイプのケア方法のことです。
具体的には、以下のようなケアが当てはまります。
- 酵素洗顔
- スクラブ洗顔
- AHA洗顔
- 重曹洗顔
- ケミカルピーリング
- 拭き取り化粧水
- 洗顔ブラシ
角質ケアはほぼ不可避的に乾燥肌を作り出します。
水を抱えておくべき角質層(バリア層)を削るわけです。「角質を除去したら乾燥する」というのは「服を脱いだら寒い」というのと同じくらい必然の結果です。
角質ケアは、角質層をちょっとくらい削っても平気なくらい健康な肌の人が“たまに”行って、はじめてプラスになるかな?というタイプの美容法です。間違っても乾燥肌の人が手を出すようなスキンケアではありません。
肌の乾燥が気になるようであれば、角質ケアは控えましょう。角質ケアは肌の丈夫さに自信のある人・乾燥とは無縁の人、もしくは多少肌を犠牲にしてでも新陳代謝を促したいケース(この場合は医師の指導の下で)に限って行うべきです。
原因4)紫外線
紫外線は肌バリアをダイレクトに破壊します。
少しでも日焼けをすると、しばらくは肌が荒れて乾燥気味になります。
単に肌表面の角質層がダメージを受けるだけではなく、角質層の下にいる表皮細胞もダメージを受けます。結果的に、次世代の肌バリアも機能の劣ったものができ、肌が乾燥しやすい状態がしばらく継続します。
表皮細胞が受けたダメージがあまりにも大きい場合には、次世代の肌バリアがまったく使い物にならず、そのままぺろんと剥がれてきて皮剥けが起こります。紫外線は肌にとってそれくらい甚大なダメージを与えるエネルギーなのです。
紫外線は乾燥肌の原因になるだけでなく、シミやシワなどの老化現象を引き起こす最大の原因でもあります。きちんと対策しましょう。
15分以上直射日光に当たる場合はUVケアが必要になります。ただし、UVケア化粧品も種類によっては肌に負担がかかるので、慎重に選ばなければなりません。特に、普段から常用するものは肌に優しいタイプの商品を選びましょう。
原因5)皮膚炎
肌が炎症を起こすとカサカサした乾燥肌ができあがります。
皮膚炎というと病的な肌状態を連想するかもしれませんが、実際には普通の人の肌でも日常茶飯事に起きていることです。ただ、目に見えないほどのごく軽い皮膚炎なので自覚症状がないだけです。
特に、重度の乾燥肌であればまず間違いなく軽い皮膚炎を伴っているはずです。
炎症を起こすと肌はみずから肌バリアを壊してしまいます。刺激に対する防衛反応として、肌バリアを一から作り直そうとするからです。
しかし、そうして急造された肌バリアは不完全で保湿力が低く、肌がカサカサと乾燥するようになります。
皮膚炎を引き起こす原因は様々なものが考えられます。アトピー肌に見られるようなアレルギー性のもの、化粧品の成分によるもの、乾燥によるもの、紫外線によるもの、洗顔料やクレンジング剤によるもの、肌を擦る刺激、細菌によるもの……ありとあらゆる刺激が炎症の引き金になります。
例えば、花粉症の人は花粉の飛ぶ季節になると肌が目に見えないほどのアレルギー性皮膚炎を引き起こすことがあります。そうすると、肌は乾燥してカサカサしてきます。
スキンケアをする上であまり皮膚炎の存在を気にしていない方も多いですが、場合によっては乾燥肌を慢性化させている最大の原因であったりします。肌が炎症を繰り返している間は、保湿力の高い肌バリアが作られないのです。
肌が敏感になっているときは低刺激なスキンケア&低刺激な化粧品の使用を心がけることです。また、皮膚炎が起きているときは体温を上げすぎないことも重要です。体温が上昇すると炎症が拡大します。お風呂上がりに顔が赤くなる人は要注意です。アレルギー性の場合はコントロールするのが難しいこともあります。症状が激しい場合は外用薬で炎症を抑えることも有効になります(ただし必ず医師の指導の元で)。
危険度A:乾燥肌にじわじわつながる原因
以下は「すぐに乾燥肌になるわけではないが、じわじわと乾燥肌に近づいていく」というレベルの原因群です。
- 乾燥した空気・風
- ウォータープルーフの化粧品の常用
- 洗顔フォームの使用
いずれも一度や二度ですぐに乾燥肌になるというものではありません。
しかし、繰り返されるうちに徐々に肌の乾燥が進行し、気がついたときには乾燥肌ができあがっているタイプの原因です。
※洗顔フォームはどちらかと言えば「肌バリアの破壊」に当たりますが、クレンジング剤ほど強力ではありませんので、危険度Aとしました。
原因6)風・乾燥した空気
乾燥肌の原因が乾燥というのも奇妙な感じがするかもしれませんが、「乾燥した肌」が繰り返されると「乾燥しやすい肌」が作られるというイメージで捉えてください。
一時的に肌が乾燥しても水分を与えれば元通りになりますが、乾燥すること自体が肌にダメージを与えるため、繰り返されると肌バリアは徐々に損なわれていくのです。
洗濯物がもっとも早く乾くのは、①ほんの少しでも風が当たる、②空気が乾燥している、この2つの条件を満たしたときです。肌の場合もまったく同じです。
冬の乾燥した空気もそうですが、それ以上に冷暖房による空気の乾燥に注意が必要です。一日のうちで長い時間を過ごす空間が乾燥していると、肌は延々と乾燥によるダメージを受け続けることになってしまいます。
また、風に直接当たると肌はあっという間に乾燥します。冬の乾燥した風であれば実感がありますが、夏の心地よい風でも事情はまったく同様ですし、冷暖房による送風でも同じです。
家にいる間は加湿器が最強の乾燥対策です。とはいえ、一日中加湿空間にいられるわけではないので、基礎化粧品による肌の保護も必要になります。特に重要になるのはクリームや乳液などの油性化粧品です。使うか使わないかで肌の乾燥具合は天と地ほど変わってきますので、乾燥が気になるときは必ず使用するようにしましょう。
原因7)洗顔フォームの使用
直接的な「つっぱり感」が少ないために勘違いしがちですが、洗顔フォームの長期使用は乾燥肌の原因になります。
専門家の中には洗顔フォームの普及に“国民総乾燥肌”の元凶を見る人もいるくらいです。
洗顔フォームは合成界面活性剤と呼ばれる成分でできており、わかりやすく言ってしまえば「洗顔用合成洗剤」です。間違っても石鹸の上位版・改良版ではありません。
洗浄力自体は石鹸と同程度ですので、クレンジング剤のように一度の接触で肌バリアを破壊するようなものではありません。
しかし、洗顔フォームで顔を洗うと、どれほどすすぎを徹底しても洗剤の一部が肌に残留すると言われています。それが肌の保湿成分の余計な流出を生み、肌の保湿力を少しずつ低下させてしまうわけです。
まさに知らず知らずのうちに肌が乾燥しやすくなってくる、というたぐいの原因と言えます。
洗顔料には肌に優しい石鹸を使うのがベストです。普通の石鹸だと刺激を感じてしまう人は、低刺激に作られた洗顔石鹸を使うようにしましょう。
原因8)ウォータープルーフ化粧品の常用
耐水性の高いベースメイクや日焼け止めを使っているケースです。
ウォータープルーフは水を弾くか吸収するかして崩れるのを防ぐ機能です。夏など大量に汗をかくようなシチュエーションでは重宝しますね。
しかし、肌にとって汗は大事な水分の供給源でもあります。汗は保湿成分を含む天然の化粧水であり、肌の表面に絶えず潤いを供給しています。
ウォータープルーフの化粧品を肌に塗っていると、肌の潤いになるはずだった汗もプルーフされます。結果的に、肌は水分供給の経路の一つを断たれた状態になり、じわじわと乾燥が進行していきます。
それに加えて、ウォータープルーフの化粧品を使ってしまうと、落とすのに強力なクレンジング剤が必要になるという問題もあります。こちらの側面の方が悪影響は大きいかもしれません。
ウォータープルーフは夏の暑い時期に汗崩れを防ぐために仕方なく使うものであって、間違っても汗をあまりかかない季節に使うべきではありません。面倒くさがって夏も冬もウォータープルーフを使い回さないようにしましょう。
危険度B:乾燥肌を助長する原因
以下は「該当する人は少ないが、やってしまうと乾燥肌を助長しかねない」という原因群です。
- 化粧水だけの保湿ケア
- 化粧水や乳液を頻繁につける習慣
- 蒸しタオル・スチーマーの多用
自分が当てはまってしまっていないかだけ確認してみてください。
原因9)化粧水だけの保湿ケア
「化粧水だけ」は乾燥対策にはなりません。
化粧水の役割は水分を与えて肌の表面を整えることです。それ以上でも以下でもありません。
化粧水をつけると肌表面に保湿剤(+水分)が貼り付くため、肌はすぐさましっとりした感触になります。
しかし、これは肌本体が潤っているわけではなく、肌表面にくっついた保湿剤が潤っているだけです。肌の表面がどれほど潤っていようと、肌本体の水分は普通に蒸発していきます。
クリームや乳液などの油性化粧品の方は単独でも効果がありますが、「化粧水だけ」はあまり意味がないと覚えておきましょう。
肌を乾燥から保護することができるのは油分が多く含まれた化粧品だけです。乾燥が気にならないときは無理に油性化粧品を使う必要はありませんが、化粧水をつけないと肌に乾燥感を覚えるような状態なら、油性化粧品は必須のアイテムだと思ってください。
原因10)蒸しタオル・スチーマーの使用
蒸しタオルやスチーマーによる美容法はメリットとデメリットを併せ持っています。
メリットは、血行が良くなって肌細胞の代謝が活発になることです。代謝活動に必要な栄養を届けているのは血液ですので、血行が良くなると肌細胞が元気に活動できるようになるのです。
しかし反面、肌の乾燥を招きやすいというデメリットもあります。
蒸しタオルやスチーマーを顔に当てると、高熱の水蒸気が肌に触れ続けることになります。これは結局、顔面を熱いお湯に浸けているのと同じ状況です。熱によって皮脂や脂質が溶け出し、肌の乾燥を招く危険性があります。
また、肌が炎症を起こしているときにすると、血行促進によって炎症が拡大する可能性もあります。ケア後に顔が異様に赤くなるようなら要注意です。
蒸しタオルやスチーマーには一定のメリットがあるとはいえ、一歩間違えると肌の乾燥を加速させる要因になります。乾燥肌の人は、温度や時間をかなり控えめに設定するか、肌が健康になるまでは我慢するのが賢明です。
原因11)化粧水や乳液を頻繁につける習慣
肌が乾燥するからといって化粧水や乳液を頻繁につけていると、肌はかえって乾燥していきます。
保湿化粧品に含まれる水分はすべてが肌に居残るわけではなく、大部分はつけてから30分ほどで蒸発していきます。
それを「効果がなくなった」と思い込んで化粧水や乳液を何度もつけなおす──。そうすると、肌は濡れたり乾いたりの変化を何度も繰り返すことになります。
基本的に肌は「濡れる→乾く」という変化を繰り返せば繰り返すほど乾燥するようになります。乾いた唇をなめると余計に乾燥します。水仕事で濡れては乾くことを繰り返す主婦の手はカサカサになります。
水分が蒸発するときのエネルギーは、ミクロ単位の細胞からなる肌にとっては馬鹿に出来ません。角質がめくれ上がって隙間ができたり、肌が抱え込んでいた水分まで一緒に連れて行かれたり、様々な弊害が生じます。
化粧水や乳液は肌表面を潤わせてくれるお役立ちアイテムですが、何度もつけなおすとデメリットの方が大きくなってしまうのです。
基礎化粧品をつけるタイミングは洗顔や入浴で肌が濡れたときに便乗するのがいちばんです。「濡れる→乾く」の回数を抑えられますし、肌が濡れていると化粧品の浸透も良くなります。スプレータイプの化粧水などは手軽さのあまり頻繁に使ってしまいがちなので気をつけましょう。
その他:スキンケア以外の乾燥肌の原因
以下は「スキンケア以外で乾燥肌の原因になり得る」ものです。
- 加齢
- ストレス・掻破行動
- 脱水・食生活の偏り・喫煙
原因12)加齢
加齢とともに肌の保湿力はどうしても低下していきます。
加齢が進むと、まず皮脂と汗の分泌量が減ってきます。皮脂は天然のクリーム、汗は天然の化粧水ですので、当然肌は乾燥しやすくなります。
さらに、肌細胞の代謝活動が衰えるため、細胞間脂質やNMFなどの保湿成分の産生量も減少してきます。
つまり、年齢を重ねるにつれて、潤いを保つために肌自身に備わっているモノがすべて減少してくるわけです。
肌の老化とともに少しずつ肌自身の力だけでは十分な水分保持が難しくなってくるのです。
肌自身の保湿力が衰えてきたときこそ、基礎化粧品のサポートが重要になります。肌本体の保湿成分を化粧品で補うのはちょっと難しいですが、肌表面で機能する皮脂と汗に関しては化粧品で代用することが可能です。特に皮脂の分泌量が低下すると乾燥に直結するため、肌に不足した油分をクリームや乳液などでしっかり補ってあげることが大切です。
原因13)ストレス・掻破行動
よく言われるように、ストレスはお肌の大敵です。
自律神経のバランスが崩れると当然肌にも悪い影響を及ぼします。
ストレスの影響そのもの以上に問題になるのは、ストレスからくる掻破行動(肌を掻いたり擦ったりすること)を取ってしまっているケースです。
とりわけ肌の悩みとストレスが絡まり合うと、ことあるごとに肌に触ってしまいがちになります。
例えば、乾燥した肌を指で擦ったり爪で軽く引っ掻くと、表面の硬くなった角質がポロポロと取れてきます。これが意外とクセになる感覚で……と聞いて「わかる!」となった人は要注意です。
また、肌の乾燥には多少の痒みが伴うことも多いです。そこにストレスが絡んでくると、別に「掻くのを我慢できない!」というほど痒いわけでもないのに、なんとなく掻くのが癖になってしまうことがあります。
要は、肌に触れるのがストレス解消の一手段になってしまうわけです。
たとえ軽くであったとしても、掻いたり擦ったりすれば肌バリアは簡単に傷つきます。すると、肌はカサカサと乾燥するようになりますし、痒みもでやすくなって悪循環に陥ってしまいます。
ストレスを溜めないというのは注意されてどうにかなるものではないかもしれません。しかし、掻破行動の方は意識すればコントロールすることが可能です。まずは自分がそのような行動を取ってしまっているということを意識化し、その背景にある心理的なメカニズムに自覚を持つことが大切です。
原因14)脱水・食生活の偏り・喫煙
水をたくさん飲めば肌の水分量が増えるわけではありませんが、逆に摂取量が少なすぎると体が脱水気味になって肌にも影響が及びます。
偏った食生活も乾燥肌の原因になり得ます。肌を作っている細胞も食事によって摂取した栄養素によって活動しています。特にビタミン類が不足すると、肌細胞の代謝が悪くなって保湿力の低い肌が作られることになります。
喫煙は体内に活性酵素を作り出し、大事なビタミンCを破壊します。結果的にビタミン不足の状態を作り出します。
適度な水分補給をする・バランスの良い食事をする・喫煙はしない。ビタミン類がどうしても不足してしまう場合は、サプリメントで補うことも有効です(もちろん頼りすぎは禁物です)。
まとめ
以上、乾燥肌を生む14の原因を見てきました。
乾燥肌には保湿などのケアも大切ですが、最大の乾燥肌対策は肌を乾燥させている原因を取り除くことです。
肌には驚異的な再生力があります。乾燥肌の原因さえ取り除くことができれば、徐々に保湿力が回復してきて肌が乾燥しなくなってきます。
今一度スキンケアを見直して一つずつ改善していくようにしましょう。