誤解されまくりの“角栓”の正体

毛穴の黒ずみの原因として誰もが知っている“角栓”。でも、もしかしたら角栓についてとんでもない誤解をしていませんか? 角栓の見方が180度変わる(かもしれない)お話しです。

黒ずみの代名詞“角栓”

毛穴の黒ずみの原因として“角栓”ほど有名なものはありません。

角栓が毛穴に詰まっていると非常に目立ちますし、いかにも「私が黒ずみの原因です!」という顔をしています。

しかし、角栓ができる仕組みやその正体については誤解されがちです。

角栓は単に毛穴に詰まった汚れではありませんし、外からやってきたものでもありません。

角栓を正しく理解することは、毛穴の黒ずみ解消に役立ちます。周知の通り、毛穴の黒ずみの物理的な正体は酸化して黒ずんだ角栓ですからね。

今回は誤解されがちな角栓の正体について見ていきます。

角栓や毛穴汚れは外からきた汚れではない

毛穴は一方通行です。

外から内に何かが入ってくることは基本的にありません。

フローリングの溝にホコリが溜まるような具合で、毛穴という凹みに外からきた汚れが入ってきて詰まる──ということはないのですね。

では毛穴に汚れが詰まるのはいったいどういうことなのか?

これは、内から外に出て行くべきものが、うまく外に出られなかったために詰まっているのです。言わば、毛穴が便秘になっているのですね。

角栓の成分

角栓の成分は、約70%がタンパク質、約30%が脂質(油)だと言われています。

脂質というのは、もちろん皮脂のことですね。

では、残りの70%のタンパク質とは何なのか?

これは“角質”です。

「角栓=油」と認識している人をたまに見かけますが、実際には皮脂よりも角質の占める割合の方が高いのですね。

色々なところで黒ずみは「汚れの問題」ではなく「肌の問題」であると書いていますが、角栓の場合も皮脂汚れよりも角質=肌の方がメインになっているわけです。

角質とは?

角質(細胞)は肌の表面を覆っている物質です。

表皮細胞の完成形であり、薄くて硬いシート状の物質です。細胞が元になっていますから、一つ一つの大きさとしては目に見えないほど小さいものです。

肌が荒れたとき、肌に白い粉のようなものが吹くことがありますね?

あれがまさに角質です。また、セロハンテープを肌に貼って剥がすと付着する白い粉末も角質ですし、肌から出る垢(あか)の正体も水でふやけた角質です。

上に書いたように、毛穴に詰まっている角栓の主原料もこれらと同じもの=角質なのです

毛穴が白い粉を吹く!?

さて、問題はなぜ毛穴の内側に角質が出てきたのか?という点ですが、実はこれは至極当然のことなのです。

というのも、毛穴は肌でできたポケットであり、毛穴の内側も肌によって覆われているからですね。

毛穴を内側を覆っているのもれっきとした肌ですから、ダメージを受けると肌荒れを起こしますし、肌荒れを起こせば白い粉と同じものを出すのです。

もちろん、毛穴は皮脂の通り道であり常にワセリンを塗ってあるような環境ですから、肌が白い粉を吹いたときのような状態にはなりません。

あれは肌から中途半端に剥がれた角質が乾燥により硬化して反り返っているために、角質が浮いて目立った外観になるのですね。

とはいえ、毛穴においても肌から角質がペリペリと剥がれていることには違いありません。荒れた毛穴の内側は、言うなれば、白い粉を吹いた肌にオイルを塗って角質を柔らかくしたような状態にあるのです。

健康な肌の場合

実は健康な肌であっても、角質は毎日剥がれ落ちています。

肌はターンオーバー(細胞の入れ替わり)を繰り返しており、毎日少しずつ肌の表面から角質が剥がれ落ち、それと同じ分だけ肌の深部で新しい角質(になる予定の細胞)が作られています。

このような新陳代謝の働きによって、肌は常に真新しく健康な状態を維持できるのです。

肌の表面から角質が剥がれ落ちること自体は当たり前のことなのですね。

では、荒れた肌と健康な肌の違いはどこにあるかと言うと“角質の剥がれ方”にあります。

健康な肌では角質は細かくバラバラになって剥がれ、また肌からするりと離れていきます。

それゆえに、その肌の持ち主が剥がれ落ちたことなど気付きようがないくらい自然に剥がれ落ちていきます。一つ一つの角質は目に見えないほど小さいので気付かなくて当然なのです。

荒れた肌の場合

荒れた肌の場合、角質の剥がれ方が違ってきます。

荒れた肌においては、角質はいまいちバラバラになることができずにまとまった塊として剥がれます。その上、肌からすんなり離れることができずに肌と微妙に繋がったまま中途半端に剥がれるのです。

荒れた肌に白い粉が吹くのは、まさに上記の様が視覚化したものです。

角質がまとまって剥がれているために目に見えるほどの大きな塊になっており、肌から離れるのが下手なために宙ぶらりんの状態でくっついているのです。

角質は役目を終えたとき自ら剥がれ落ちるための分解酵素を持っていますが、肌細胞の育ちが悪く未熟なまま角化した角質ではこの酵素が不足しています

そのせいで水平方向にも垂直方向にも近隣の角質といまいち分離できず、中途半端に繋がったままダマになって剥がれてしまうのです。

ダマになった角質=角栓

さて、毛穴に戻りましょう。

上記のとおり、健康な肌でも荒れた肌でも角質は日々少しずつ剥がれ落ちます。毛穴(を形作っている肌)の場合も同じです。

健康な毛穴だと、毛穴の内側を覆っている角質はやはりバラバラになって剥がれ落ちます。

この場合、細胞レベルの粉末ですから、剥がれ落ちた角質は皮脂や産毛などに押し出されてすんなりと肌の上に排出されます。

一方で、荒れた毛穴の場合、角質は毛穴の内側でやはりまとまった塊として剥がれます。こうなったときに毛穴から角質がうまく排出されなくなるのですね。

しかも毛穴は皮脂の通り道です。まとまって剥がれた角質に皮脂がこびりつき、さらに大きなダマになってしまいます。

こうして作られたダマが、角栓なのです

角栓が70%の角質(タンパク質)と30%の皮脂(油)でできているというのが、なんとなく納得できたのではないでしょうか。

毛穴が詰まるもう一つの原因

毛穴から角質や皮脂がうまく排出されなくなる原因はもう一つあります。

それは毛穴が硬くなって柔軟性を失うことです。

健康な肌はふっくらとして柔らかく、毛穴もぴったりと閉じていて、それでこそ角質や皮脂がスムーズに肌の上まで押し出されてきます。

しかし、肌が荒れると硬くなって柔軟性を失います。そんなゴワゴワの肌でできたポケットですから、当然角質や皮脂の排出もスムーズにいかなくなります。

毛穴が硬くなると皮脂が毛穴の内部に留まるようになり、その皮脂が酸化すると毛穴の内部にダメージを与えます。

すると今度は、ダメージを受けた毛穴の内側が荒れて角質がまとまって剥がれるようになります。さらにその角質のせいで皮脂の排出が邪魔されて……という完全な負のスパイラルに陥ってしまいます。

この場合にも毛穴が荒れていることが原因になっていることに変わりはありませんね。

角栓の正体から

さて、ここまで角栓ができる仕組みを長々と解説してきました。

この話から理解してほしいことは、以下の3つの点です。

①角栓は毛穴が荒れているから詰まるようになる
②角栓を除去しても意味がない
③角栓を除去すると毛穴が痛む

①についてはもう説明はいりませんね。

②については、角栓の材料は角質と皮脂なのです。

どちらも毎日毛穴から出て当然のものですから、角栓を取り除いてもすぐにまた詰まるだけです。毛穴が荒れている限り、角栓の材料は毎日供給されつづけますからね。

角栓を除去してはいけない理由

③の「角栓を除去すると毛穴が痛む」については、少し説明が必要かもしれません。

角栓の主原料が、毛穴の内側から剥がれた角質であるという点がポイントです。

荒れた肌と同様に、荒れた毛穴の角質もするりとスムーズに剥がれ落ちることができません。毛穴のなかで完全に剥がれ落ちる角質群もあれば、毛穴の内側と微妙に繋がったまま中途半端に剥がれる角質群もあります。

そして、それらは毛穴という狭い空間の中でごちゃ混ぜに合体してしまっているのです。つまり、角栓のなかには毛穴の内側の肌とまだ繋がったままの角質群も含まれているのです

そのため角栓を毛穴パックなどで引っこ抜くと、角栓と繋がっている毛穴の内側がべりっと剥がされることになります

肌に吹いた白い粉をペリペリと剥がしても大丈夫と考える人はいないでしょうが、実は角栓を除去するのはこれと同じことを毛穴にしているのです。

肌に吹いた白い粉を剥がし取ると健康な角質まで道連れになります。すると当然、ダメージを受けた肌はさらに荒れ、以前よりも白い粉の出方がひどくなりますね。

毛穴も同じで、角栓をべりっと毛穴から剥がすと荒れた毛穴がさらにダメージを受け、角栓ができるのが前より早く、前よりひどいものになるのです。

生産ラインを止めるしかない

では、どうすれば角栓をなくすことができるのか?

これはもうわかりますね。

毛穴が荒れているのを改善することに尽きます。

毛穴が荒れているせいで、毛穴の角質がまとまって剥がれたり、毛穴が硬くなってうまく排出されなくなったりしているのでした。

毛穴が荒れている限り、たとえ何度取り除いたとしても角栓は詰まりつづけます。痛んで荒れた毛穴はもはや“角栓生産工場”と化しているのです

そのため、毛穴の黒ずみを解消するためには、荒れた毛穴を健康な状態に戻して、角栓の生産ラインを、角栓の材料の供給自体を、止めなければなりません

元から絶つ、しかないということですね。

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